北国への花道~霜となる思い~ 15
隣国との国境が急を告げる中、チン・ウンスは自ら進んで和親を願い出た。ウンスは皇太子ユエン・フーと幼い頃から一緒に育った幼馴染だった。都にいる限り、十年間、二人は影のように寄り添ってきた。その彼女が今、ユエン・フーを置き去りにし、たった一人で遥かな地へ嫁ごうという。皇帝は理解できなかったが、ウンスの意志は揺るがない。全てが決定的になったのは、世間の噂も顧みず、ユエン・フーが近衛隊の妹リン・セイヨウを皇太子妃に迎えると決めた時だった。その瞬間、彼女の心は完全に冷め、もはや何も望まなくなった。皇帝の命により、ウンスは姫に封じられ、七日の後、花嫁の道を行く。一方、幼馴染が決して自分を離れないと信じ続ける皇太子は、まだ何も知らずにいた――十年をかけて育てた想いを、自ら踏みにじる時が来た。
隣国との国境が急を告げる中、チン・ウンスは自ら進んで和親を願い出た。ウンスは皇太子ユエン・フーと幼い頃から一緒に育った幼馴染だった。都にいる限り、十年間、二人は影のように寄り添ってきた。その彼女が今、ユエン・フーを置き去りにし、たった一人で遥かな地へ嫁ごうという。皇帝は理解できなかったが、ウンスの意志は揺るがない。全てが決定的になったのは、世間の噂も顧みず、ユエン・フーが近衛隊の妹リン・セイヨウを皇太子妃に迎えると決めた時だった。その瞬間、彼女の心は完全に冷め、もはや何も望まなくなった。皇帝の命により、ウンスは姫に封じられ、七日の後、花嫁の道を行く。一方、幼馴染が決して自分を離れないと信じ続ける皇太子は、まだ何も知らずにいた――十年をかけて育てた想いを、自ら踏みにじる時が来た。