ただ、君に溺れる 26
ソ家の令嬢、インキンネン。その身分はトウビによって奪われ、真実を知った父は事故で倒れる。父の治療費のため、彼女はやむなくリクジンの秘密の愛人となる。かつて一目惚れした二人だったが、誤解は愛を押し殺してきた。リクジンは彼女を金目当ての女と警戒し、インキンネンは母の貪欲、父の治療費、そして秘めた想いから、名もない関係に甘んじる。予期せぬ妊娠がリク家の内紛に巻き込み、「偽装妊娠」への誤解から階段へ突き落とされ、子を失う。逃げ出そうとした彼女は、実の母によってシュウイクショウに献上される。全てに覚醒した彼女は母と縁を切り、偶然からソ家と関わり、真の出自が明らかになっていく。一方、インキンネンの反抗に触れ、リクジンには歪んだ執着心が燃え上がる。失って初めて、自らが深く溺れていたことに気付く。二人の間にはまだ、真実と積もり積もった誤解という厚い壁が立ちはだかっていた…。