執着攻めの仮面王子 ~血染めのすれ違い~ 35
十年前、ヴォラスの王子カエルムとリサラの王子セレンは、観星台で愛を誓った。その夜――セレンの父コラスが、カエルムの故郷を襲い、家族を皆殺しにした。コラスはセレンに命じた。「カエルムを、手にかけろ」セレンは刃を握った。そして――急所を避けて、刺した。殺すつもりなんて、なかった。それでもカエルムは死んだ。セレンはその夜、愛も、故郷も、すべてを失った。十年後。仮面の男が、艦隊を率いて戻ってくる。男はコラスを殺し、セレンの前に立つ。仮面の下にいるのは――カエルムだった。「お前が、あの夜刺した男だ」血染めの誤解。十年越しの再会。カエルムは知らない。セレンが、あの夜、急所を避けたことを。お前が殺した男は、お前を迎えに帰ってきた。
十年前、ヴォラスの王子カエルムとリサラの王子セレンは、観星台で愛を誓った。その夜――セレンの父コラスが、カエルムの故郷を襲い、家族を皆殺しにした。コラスはセレンに命じた。「カエルムを、手にかけろ」セレンは刃を握った。そして――急所を避けて、刺した。殺すつもりなんて、なかった。それでもカエルムは死んだ。セレンはその夜、愛も、故郷も、すべてを失った。十年後。仮面の男が、艦隊を率いて戻ってくる。男はコラスを殺し、セレンの前に立つ。仮面の下にいるのは――カエルムだった。「お前が、あの夜刺した男だ」血染めの誤解。十年越しの再会。カエルムは知らない。セレンが、あの夜、急所を避けたことを。お前が殺した男は、お前を迎えに帰ってきた。